法人カードについての基礎知識

■法人カードのメリットは?

法人カードを発行するケースが増えているのは、メリットがあるからでしょう。

・急な出費に対応できる
急な出張や接待が必要な時に、資金が足りないとなると困りますよね。
そこで法人カードの出番です。
法人カードは現金がなくても、決済をすることが可能です。
しかもスピーディに決済ができ、資金の心配をしなくても良くなります。

・経費精算の合理化ができる
法人カードを使うことにより、現金のやりとりがなくなります。
経費を借り払いしたり、精算をする手間が省けます。
法人カードの明細を見れば、経費の流れを把握しやすくもなります。
無駄な経費を見えやすくなり、健全な経営につながります。
また法人カードの利用明細を会計ソフトと連携すれば、自動的に経費の計算ができるようになります。
自分でソフトに入力をしないので、間違いが起こりにくいのもメリットです。

・手数料を節約できる
振込で支払いをすると、手数料が必要になります。
何度も行うと、手数料のみで結構な金額になるでしょう。
法人カードで支払いをすれば、振込みをする必要はありません
手数料の節約ができます。

・支払いを先延ばしできる
法人カードでの支払いは、2か月~3か月後になります。
その間は別のことに、資金を使えることになります。
法人カードを使うことにより、キャッシュフローを良くすることができるのです。

・ポイントやマイルがたまる
法人カードを使うと、ポイントがたまります。
0.5%程度であっても利用金額が高くなる法人カードは、ポイントを貯めやすいです。
法人カードのポイントを経費として使えば、経費の削減にもなりお得です。
またマイルがたまる法人カードなら、出張旅費を節約できます。

・付帯サービスがある
法人カードには、いくつもの付帯サービスがあります。
国内旅行保険、海外旅行保険、ショッピング保険、空港ラウンジ無料利用、プライオリティパス、ホテルやレストランでの優待、手荷物無料宅配サービス、コンシェルジュサービス、福利厚生サービスなど、使えるサービスが多くなっています。
クレジットカードの年会費を支払うだけで、こういったサービスが使えるのはありがたいでしょう。
使いたいサービスが付帯する法人カードを選ぶのがおすすめです。

法人カードには、以上のようなメリットがあります。
個人のクレジットカードにはない、法人カードならではのメリットも多くなっています。
事業用として使うのであれば、個人用ではなく法人カードの方がやはり良いでしょう。

■法人カードのETCカードは?

法人カードでは、ETCカードを追加発行するのもおすすめです。
ビジネスで使う車両の有料道路走行料金は、経費として計上するでしょう。
個人のETCカードを使うと、経費としての計算がしずらくなります。
かといって料金所で支払うと、走行料金の割引を受けられません。

法人カードのETCカードは、年会費は発行手数料無料のものがおすすめです。
ETCカードは法人カードとは別に年会費が必要となることがあります。
社員用として何枚も発行すると、低い年会費でも負担が大きくなってしまうでしょう。
年会費も発行手数料も無料のETCカードの方がお得です。

またETCカードを発行するときは、何枚発行できるのかのチェックもしておきましょう。
車両を複数持っているなら、ETCカードを複数枚発行できる法人カードがおすすめです。
JCB法人カードのETCカードは、発行枚数の制限がありません。
審査はありますが必要であれば、何枚でも発行することが可能です。
JCB法人カードのETCカードは年会費や発行手数料が無料なのも、おすすめ度が高いポイントです。

法人カードは必要ないけれど、ETCカードのみ発行したいということはできません。
ETCカードの利用分は法人カードでの支払いとなるためです。
また個人用に発行したETCカードを、法人用に変更したい…ということもできません。
法人カードと個人向けのクレジットカードは異なります。
ビジネスで使うETCカードは、法人カードでなければ発行できないのです。
法人カードに申込みをして、ETCカードを発行するようにしてください。

法人カードで発行するETCカードは、発行まで2週間~3週間程度かかることが多いです。
今すぐETCカードを発行したい…といっても、難しいので注意をしましょう。
ETCカードを1枚発行するのなんてカンタンでしょ?!なんて思いますが、そうもいかないんですね。
発行期間が長いことを考慮して、申込みをする必要があります。
どうしても急ぎでETCカードが欲しい…というときは、クレジットカード会社に相談をしてみても良いでしょう。
クレジットカード会社によっては、優先して発行してくれる場合があります。

ETCカードはクレジットカードと一体になったものもありますが、法人カードはほとんどが追加発行するタイプのETCカードとなっているようです。
事業用としてETCカードを発行する場合は、クレジットカードと一体型はないと考えた方が良いでしょう。

■法人カードの発行期間は?

近年はスピード発行となるクレジットカードが増えてきました。
早く発行することで、すぐに使ってもらえます。
クレジットカードを使うと発行元に加盟店からの手数料が入り、利益を上げることができます。
また発行に時間がかかると、他のクレジットカードを使われてしまう可能性があります。
発行期間がこんなにかかるなら、別のクレジットカードにしよう…ということがあるのです。
最短翌営業日発行~最短3営業日発行となり、申込みから1週間足らずで受け取れるクレジットカードが多くなっています。
最短即日発行が可能なクレジットカードもあります。

法人カードもスピード発行ができる…といいたいのですが、現実は難しいようです。
法人カードの発行は、早くても2週間程度となるものがほとんどです。
3週間程度かかる法人カードも少なくはありません。
法人カードをすぐに発行するのは難しいのです。
個人向けのクレジットカードのように、即日発行をするなんて夢のまた夢となってしまいます。

たとえばアメリカンエクスプレスの法人カードは、申込みから2週間~3週間程度で自宅へ郵送となります。
自宅ではなく勤務先へ法人カードを送付するさいは、本人確認を行ってからの発送となるためより時間がかかります。
1週間~2週間程度長くなってしまうので、受取まで1か月ほどかかることになるでしょう。
法人カードを利用する予定があるなら、早めに申込をする必要があります。

法人カードの発行に時間を要するのは、審査に時間がかかるためです。
法人カードは利用限度額が高くなるため、厳密に審査をしなければなりません。
返済能力があるかを、慎重に判断する必要があるのです。
また発行に必要となる書類も多くなり、確認作業にも時間がかかってしまいます。
そして法人カードは、それほど発行を急がなくても良い事情があります。
法人カードはそれほど種類が多くなく、競争は激しくはありません。
個人向けのクレジットカードのように、我先に発行する必要がないのです。
申込みをする方としては少しでも早く発行してもらえると嬉しいですが、スピード発行される法人カードが出てくる可能性は低いでしょう。

法人カードをなるべく早く発行するためには、申込時の不備をなくすことです。
必要事項の記入漏れがあったり、提出書類が足りないなどが起こると、審査により時間がかかってしまいます。
申込書類に間違いがないか、良く確認をしてから申込をするようにしましょう。

■法人カードは個人カードと同じ発行元が良い?

個人のクレジットカードを使っている発行元で、法人カードを発行するのはおすすめです。
個人のクレジットカードの使い方が良ければ、優良な会員と認められています。
それなら法人カードの使い方も良いだろう…と判断され、審査に通りやすくなるためです。

法人カードの審査は、法人としての信用が必要です。
信用は業歴や経営状況により判断をします。
業歴3年以上、黒字経営2期以上のなると法人としての信用が高く、法人カードを発行しやすくなります。
そして法人カードの審査では、経営者個人の信用も必要となります。
法人カードの返済ができるくらいの収入があり、クレヒスが良いと、審査に通りやすくなるのです。
個人のクレジットカードを正しく真面目に使っていれば、経営者個人に信用があるとクレジットカード会社は判断します。
法人カードに申込みをしても、審査に通りやすくなるでしょう。

特に法人としての信用よりも、経営者個人の信用を重視する法人カードは効果的です。
業歴3年未満でも発行できるような法人カードは、法人よりも経営者個人の信用に重きをおき審査をしています。
例をあげると、アメリカン・エキスプレス・ビジネスカードがあります。
アメックスのプロパー法人カードは、法人としての信用はそれほど重視されません。
経営者に十分な返済能力があれば、法人カードを発行しやすくなっています。
すでにアメックスのプロパーカードを持っていれば、意外とすんなり法人カードを発行できたという例もあります。
業歴が1年未満など、法人として信用があるか自信がない経営者にはおすすめです。
ただアメックスは審査が甘い法人カードと勘違いしないようにしましょう。
アメックスはステータスが高く、むしろ審査は厳しいクレジットカードです。
年収が低いなど(目安は年収500万円以下)返済能力に疑問があれば、審査に落ちてしまいます。

ただすでに持っている個人のクレジットカードを、法人カードに切り替えることはできません。
発行元が同じであっても、個人のクレジットカードと法人カードは全く別のものとなります。
法人カードが欲しいときは、新たに申込をして取得をしなければなりません。
個人のクレジットカードと重複して、法人カードを持つことは可能です。

個人のクレジットカードで発行したETCカードを、法人用のETCカードに切り替えることも不可能です。
法人用のETCカードを発行したい場合は、まずは法人カードの取得を目指しましょう。

■法人カードの発行に必要な書類とは

クレジットカードの発行時は、用意をしなければならない書類があります。
本人確認書類や金融機関の口座番号がわかるもの(キャッシュカードや通帳)など、場合によっては収入証明書が必要になることもあります。

法人カードを発行するさいは個人向けのクレジットカードより、必要となる書類が多くなります。

・三井住友VISAの法人カードの場合

三井住友ビジネスカードは入会申込み書、登記簿謄本や抄本などの法人としての確認ができる書類(発行日より6ヶ月以内)、法人代表者の本人確認書類が必要です。
個人事業主の場合は、登記簿謄本や抄本は必要ないケースが多いです。
代表者の本人確認書類は運転免許証、パスポート、健康保険証、発行日より6ヶ月以内の住民票の写しや原本などとなります。
本人確認書類と現住所が異なる場合は、公共料金の領収書、社会保険料の領収書、税金の領収書や納税証明書などの写しも必要となります。
いずれも発行日より6ヶ月以内のもので、法人代表者本人名義のものに限ります。
三井住友コーポレートカードは、決済方法により必要書類が異なります。
上記の書類だけでなく、決算書などが必要となることもあります。
申込時に三井住友カードの法人カード営業担当から指示がありますので、それに従ってください。

・ライフカードの法人カードの場合

法人は登記事項証明書、代表者の本人確認書類、決算書2期分が必要です。
個人事業主は事業主の本人確認書類と、確定申告書2期分となります。
ただライフカードビジネスは、利用限度額により提出書類が異なります。
利用限度額が100万円以下であると、決算書や確定申告書の提出は不要です。
クレジットカード会社に決算状況を知られずに、法人カードの審査を受けることができます。
赤字経営であっても、発行できる可能性がある法人カードとなるでしょう。

そのほか法人カードの発行時は、法人口座が必要となります。
法人として契約をするときは、経営者個人の口座を決済に使うことはできないのです。
法人口座の開設は審査があり、断られるケースも少なくはありません。
法人口座を振込み詐欺などで悪用されるケースが多く、どの金融機関も審査が厳しくなっているのです。
法人カードの発行を考える前に、まず法人口座の開設を考えた方が良いかもしれません。
ただ個人事業主は法人カードを発行するにあたり、無理に法人口座を用意する必要はありません。
個人の口座を決済口座にすることができます。